今回は、説明の仕方について解説します。
みなさんは、うまく説明できないなと思ったことはないですか?
また、自分ではうまく説明できてると思ってても、
相手にうまく伝わっていないことがありませんか?
そこで、説明が苦手な人の特徴と、説明のコツについて考えてみましょう。
説明が苦手な人の特徴
賢い人でも説明が下手な人がいますよね?
では、なぜ賢い人でも説明下手になるのでしょうか。
- 聞けば聞くほど何を言いたいのかわからない
- 何が言いたいのかさえよくわからない
- 使っている言葉がよくわからない
以上の3つのうち1つでも当てはまっていると、相手にうまく伝わっていないことが多いです。
例えば、
話が脱線していたり、接続語がうまく機能していなかったりしてわからない。
結論がなかったり、根拠がなかったりして、何が言いたいのかわからない。
専門的な言葉を使いすぎていて理解できない。
これらの全てに当てはまることは、「相手の思考を整理できていない」ということです。
逆に、相手の思考を理解すれば、説明は驚くほどうまくなります。
説明のコツ
- 説明の順番
- 結論・根拠の明確化
- 理解度レベル
この3つが説明のコツになります。
詳しくみていきましょう。
まず、この1点を覚えてください。
説明する順番と考えた順番は違います。
一見当たり前のように聞こえますが、考えた順番で口にしてしまう人は意外と多いです。
しかも、こんなに頑張って説明したから伝わってるだろ!
という自分本位な伝え方になってしまっている場合が多いです。
つまり、説明上手になるために極めて重要なことは、
目的に沿って、正しい順番で物事を伝えることなのです。
また、説明をするときは
何を伝えたいのか、その根拠はなにか、
を明確化しないと相手に絶対に伝わりません。
理由や事例だけ説明されても、「で?」という一言を返されてしまいます。
説明の時は結論をわかりやすく明確化しておきましょう。
理解度のレベルについては後にも説明しますが、
前提条件の際に相手と自分のレベルを合わせます。
相手方は、なにをよく知っていて、逆に何を知らないのかを確認してから、説明を始めるということです。
専門的な知識がない人に専門用語を言っても「??」しか生まれてきません。
理解度のレベルを合わせるだけで、説明の伝わりやすさが明らかに変わります。
ここから具体的な説明の順番についてです。
前提条件・範囲・レベル
結論から話すよりも、一番初めにやるべきことが「前提をそろえること」です。
ここでの前提とは、これから話す内容について、相手がどの程度のレベルの知識を持っているかということです。
相手の知らないことを伝えるときや、過去に話したことはあるけれど、その内容覚えていなさそう場合は、結論や主張よりも前に、前提情報の共有をしましょう。
頭のいい人は、難しい言い回しや表現でも理解できます。
また同じ業界の人であれば、頭の良し悪しに関係なく、その業界用語を使ってもスムーズに話が通じます。
しかし、他の業界の人や、初めて打ち合わせに参加する人などに、何か説明をする場合、言葉の難易度や専門性をそろえて話をする必要があります。
大学の教授や専門家の説明が一般的にわかりにくいのは、相手の理解度に合わせた説明ができていないからです。
ですから、まず相手のレベルに合わせましょう。
ここでのレベル設定ですが、小中学生に説明するぐらいのつもりで話します。
口調を子供向けにするのではなく、理解していないテーマについて話すわけですから、相手の理解度に合わせるため、一番良い例えが小中学生に伝えるぐらいということです。
専門用語を使わずに、比喩やたとえ話、具体例を使う必要があるのです。
加えて、範囲を指定する必要があります。
限られた時間の中で、最適な情報量で伝えるためには、その説明の範囲を決めることが大切です。
範囲を決めることで、お互いにその範囲だけに集中できますし、話の脱線が少なくなります。
このように、前提、レベル、範囲を先にそろえましょう。
これらの内容を話の冒頭で相手に明確に言葉で伝えることにより、相手の理解がスムーズになります。
結論・主張・本質
ここでのポイントは、短く、その説明は長くすることです。
長い結論は、伝えたいことがわからなくなる場合が多いため簡潔にすることが大事です。
例えば、この提案は失敗しました。なぜなら〜…とか、
この商品に新機能を搭載しました。その機能は〜…と言った具合です。
この結論を短くするためには、先の前提条件を共有することが鍵となるのです。
説明の際に聞き手にアクションを求める場合、先に伝えておく必要があります。
例えば、改善すべき点を、アドバイスしてほしいとか、
この提案を、本日、この場で承認していただきたいとかです。
これを怠ると、最後まで聞き終わってから、自分の役割を理解するわけですから、もう一回説明を求められてしまうのです。
本質とは、要するに〜とか、つまり〜とか、端的にいうと〜というように、一言で要約した言葉で表すことです。
この本質を伝えた上で説明するしないのとでは、格段に理解のしやすさが変わります。
根拠・事例・理由
このポイントは3つ
- これから理由を伝えることを示す
- なるべく3つに絞る
- 客観的事実で構築する
特に重要なのが3つに絞るということ、1つでは足りず、3つを超えると長いです。
3という数字は人の思考に無理なく入ってくる数字です。
天地人、上中下、ホップ・ステップ・ジャンプといあった言葉が3つなのも、これが理由だからでしょう。
客観的な事実にする理由は、主観だと腑に落ちない説明になるからです。
独りよがりな根拠よりも、数値やデータで説明された方が現実的で、納得されます。
結論・主張を強くするためにはどれだけ事実を集められるかにかかっていると言っても過言ではないのです。
補足情報
根拠や結論、その理由に辿り着いた時、そこまでの背景を補足として伝えたほうがいい時があります。
例えば、傘を持って行くことにした。なぜなら雨が降る可能性があったからだ。これに補足説明として、今朝天気予報を見た、というのが加わると、伝わりやすさが変わりますね。
補足情報が人の興味に引っかかる場合もあります。
いわゆるちょっとした雑学による補足情報です。
例えば、砂糖よりも蜂蜜の方が栄養価が高いから、
コーヒーに入れるシュガーは蜂蜜で代用しましょう。
つまり、説明するテーマや目的が変われば、補足情報の価値や、位置付けも変わってくるのです。
ただし、補足情報はあくまでも補足なので、加えすぎに注意してください。
結論・相手に促したいアクション
最後にもう一度結論を述べます。
説明が長くなればなるほど、結局どういうこと?とか、
それで言いたいことってなんだっけ?となってしまう恐れがあります。
そのため、最初の主張に帰結することで、自分の伝えたかった説明が完結します。
加えて、促したいアクションがある場合は最後に改めて伝えましょう。
最後に
どうでしたか?
説明も視点を変えると奥が深いですよね。
大学生の皆さんは発表の場が多いかと思います。
誰にでもわかる、説明ができるようにお互い頑張りましょう。